浮気調査の依頼主を怒らせた一言。「奥さん、大丈夫。」(4/9)
浮気調査2日目(その2)
レンタカーにETCカードを挿し忘れ、高速の料金所で足止めを喰らったハタン君。
そのせいで浮気調査の対象車両を見失うという大失態をやらかして・・・
本日の調査はこれまでか・・・
と思いきや、実は大丈夫なのであった。
理由はこれ。
GPS - ジーピーエス
現在位置を測定する装置です。
正式名称は「グローバル・ポジショニング・システム」だそうです。
ハタンくんは調査開始前に、GPSを対象者の車に仕込んでおいたのだ。
♪~
GPSさえあれば、平気だもんね。 |
ヘマをしたのに、悪びれる様子もないハタン君。
・・・このGPSは、スマホでリアルタイムに現在位置を確認できるタイプの物。
ハタン君は運転しながら、スマホをいじくり、巧みにGPS検索をする。
対象車両の位置を確認しながら、追いかけること15分。
どうやら、対象車両は、すぐ次のインターチェンジで高速道路を降りたようだ。
すると、近くのラブホテルに対象車両が止まっていることをGPSの地図で確認。
ハタン君は急いで現場のラブホテルに向い・・・
ラブホテルの駐車場に入り・・・
・・・! ビンゴ!
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対象車両が停車していた。
あ~・・・失敗した・・・
ターゲットがホテルに入る所の映像を撮れなかった・・・ |
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・・・どうしよう・・・
これじゃあ、浮気の証拠として弱いなぁ・・・ |
またもやドジを踏んだハタン君。
調査の行方は、一体どうなってしまうのか!
・・・次回につづ・・・
その前に一つ。
GPSって、他人の車に勝手に着けても、
法律上の問題は無いのだろうか。
どうなの? ハタン君。
あー。多分、アウトなケースも結構あるッスよ。
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マジで?
どんな点がアウトなの?
GPSを着けるために、他人の敷地とか建物に侵入したりとかー・・・
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たまに、浮気相手の車に仕込んだり・・・
完全アウトっぽいッスね。 |
マズイよね、それは。
大丈夫! バレなきゃOK!
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これが探偵業者の実態である。
・・・次回に続く
浮気調査の依頼主を怒らせた一言。「奥さん、大丈夫。」(3/9)
浮気調査2日目(その1)
迷探偵ハタン君は、事前に依頼者から指定のあった日時に出動。
今回も、浮気調査の対象者(開業医)の、
自宅兼勤務先である「○○内科」の建物付近に車を停車し、
決戦の時を待っていた。
調査開始から約1時間30分後。
対象者が建物から出てきて、車に乗り込み移動を開始した。
ハタン君は尾行を開始。
向かった先は、高速道路のインターチェンジ付近、
この辺りではよく知られている、ラブホテルが密集する地域だ。
今日は撮れそうだな。
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と闘志を燃やすハタン君だった。
(ちなみに「撮る」とは、浮気相手との密会現場の映像や写真の事です。浮気の証拠になります。)
しかし、対象者の車はラブホテルには入らず、そのまま走り続け、高速道路の料金所へ。
ははーん。
さては、愛人と隣町で待ち合わせしているんだな。 |
ハタン君も、高速道路の料金所へ突入し、対象者の車を追いかける。
「逃がさないぜ。」と思ったその時、
「ピッ!ピッ!ピッ!」という機械音が車内に響き渡った。
あ”ーーーっ!!
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ETCカードを刺すの忘れてた!!
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今回調査に使用している車両は、遠方の調査地であったため、駅前で借りたレンタカー。
ハタン君、ETCカードを刺し忘れるという、まさかの大失態!
料金所のオジサンに「駄目だよ。現金で精算してね。」とか言われ、急いで精算するハタン君。
その間、対象車両にどんどん離されていく・・・
・・・あー・・・
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完全に見失っちゃった・・・
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ピンチだハタン君!
どうするハタン君!
・・・次回に続く
浮気調査の依頼主を怒らせた一言。「奥さん、大丈夫。」(2/9)
浮気調査1日目
迷探偵ハタン君は、事前に依頼者から指定のあった日時に出動。
浮気調査の対象者は、開業医。
その自宅兼勤務先である「○○内科」の建物付近に車を停車し、決戦の時を待っていた。
調査開始前、依頼者さんから連絡があった。
今日は宜しくお願い致します。もう近くにいらっしゃいますか?
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ばっちり待機してますよ。車2台、調査員3名が近くで待機してます。
(本当は車1台、調査員は俺1名。) |
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どの辺りにいらっしゃいますか?
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(・・・やべー。詮索しているよ・・・)
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奥様、お気持ちは分かりますが、奥様がいつもと違う動きをすれば、ご主人に気付かれます。そうすると我々もやり難くなります。普段どおりにして頂けますか?
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分かりました・・・。それでは宜しくお願い致します。
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調査開始から約1時間後。
対象者が建物から出てきて、車に乗り込み移動を開始したので、ハタン君も尾行を開始。
尾行開始後30分程すると、市街にあるとある料理屋の駐車場に、対象者の車が止まった。
「本当に会合なのでは?」と思うハタン君。
3時間後、対象者は店から出てきて、車に乗り込むと、真っ直ぐに帰宅したのであった。
調査一日目は、空振りナリ。
依頼者にその事を報告すると・・・
今日、主人は酔っ払って帰ってきて、すぐに寝ました。
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そうでしたか。
(・・・って、あれれ?) |
それ・・・完全に飲酒運転ですね・・・
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あ・・・そ・そうですね・・・
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浮気をするわ、社会のルールを平然と破るわで・・・
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ご主人って、お医者さんだし頭は良いのかもしれないけど、
割りとどうしようもない糞野郎なのかもしれないですね! |
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・・・。
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今日も一言余計なハタン君であった。
・・・次回に続く。
浮気調査の依頼主を怒らせた一言。「奥さん、大丈夫。」(1/9)
このお話は、ハタン君が請け負った浮気調査の事例であり、事実に基づいた体験談です。
某年某日、一本の電話が鳴った。
「プルルルル・・・・・プルルルル・・・・・」
はい、ニコニコ探偵社です。
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主人が浮気をしているようなのです。
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状況をお聞かせいただけますか?
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主人の様子がおかしいのです。主人は開業医なのですが、昼の休診時間に抜け出しては連絡がつかなくなったり、会合に行くと言って突然夜出かけては朝帰りをしたり・・・。
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この前なんて、車の中にバイアグラの領収書が落ちていたのですよ。
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真っ黒ですね。相手に心当たりはありますか?
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多分ですが、診察に来る患者だと思うのです。
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ほう。アダルトビデオみたいなシチュエーションですね。
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は???
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いえ、何でもないです。
(あぶねー。うっかり本音が出てしまった。) |
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まずはしっかり確認しましょう。当社で真実を明らかにしますよ。
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真実はいつもひとつ!
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ではお願い致します。
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こうして、ニコニコ探偵社は依頼を受けたのだった。
因みに、この案件の調査報酬は、
3日間で60万円。
常に3人体制で調査する、という内容の契約である。
しかし、実際にはなんと、迷探偵ハタン君がたった1人で調査をするのであった・・・。
契約違反じゃないの? 大丈夫なの?
なぁ、ハタン君よ、いいのかそれ?
大丈夫ッス。調査結果さえしっかり出せば、誰も文句言わないッスよ。
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これが探偵業者の実態である。
(もちろん、全ての探偵社がそうではありませんが・・・)
・・・次回に続く。